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【太陽光発電の水害対策】浸水前の備え・浸水後の対応まで完全ガイド

近年、ゲリラ豪雨や大型台風による洪水や浸水など、水害の被害が深刻化しています。ご自宅の太陽光発電システムが「もしも水害に遭ってしまったら…」と不安に感じていませんか。

太陽光発電システムは電気設備です。浸水時の対応を誤ると、感電による死亡事故や、火災といった二次災害に繋がる危険性があります。

その不安、私たち専門家と一緒に解消しませんか。宮崎県で 2013年創業以来、太陽光発電の開発から保守・管理までを手掛けてきた私たち宮崎電力は、豊富な経験に基づき、お客様のシステムと安全を守るお手伝いをします。

この記事では、水害から大切な太陽光発電システムを守るために、今すぐできる事前の備えから、浸水してしまった際の絶対にしてはいけないこと、安全な対応手順、そして浸水後の復旧と費用、保険の活用法まで、あらゆる情報を網羅的に解説します。

水害から太陽光発電を守るために:事前の備え

水害による被害を最小限に抑えるためには、何よりも事前の備えが重要です。

ハザードマップでリスクを評価する

まず、ご自宅の太陽光発電システムの設置場所が、どの程度の水害リスクを抱えているかを客観的に把握しましょう。そのために不可欠なのが、自治体が公開しているハザードマップです。ハザードマップでは、浸水が想定される区域やその深さ、土砂災害の危険箇所などが示されています。

国土交通省の「ハザードマップポータルサイト」などを活用し、ご自宅が浸水想定区域に入っているか、最大でどのくらいの深さまで浸水する可能性があるのかを必ず確認してください。

設置場所の選定と工夫:水害リスクの少ない場所とは

ハザードマップでリスクが高いと判断された場合、あるいはこれから設置を検討する場合は、設置場所に工夫が必要です。

  • 地盤の高さ: 浸水しやすい低地や、河川・海に近い場所はリスクが高まります。可能な限り、標高の高い場所を選定しましょう。
  • 機器の設置位置: 特にパワーコンディショナや接続箱は、浸水被害を最も受けやすい機器です。これらの機器は、ハザードマップで想定される浸水深よりも高い位置に設置する、あるいはコンクリートブロックで基礎をかさ上げして設置するなどの対策が極めて有効です。
  • 排水性: 敷地の水はけが良いかどうかも重要なポイントです。雨水がスムーズに排水されるかを確認しましょう。

水害に強い太陽光発電システムを選ぶポイント

システム選定時にも、水害を意識したポイントがあります。

  • 防水性能: パワーコンディショナや接続箱などの機器が、高い防水・防塵性能を備えているか確認しましょう。保護等級を示す「IPコード」(例: IP65以上)が仕様書に記載されているかどうかが一つの目安になります。
  • メーカーの信頼性: 実績のある国内メーカーや、災害時のサポート体制が整っているメーカーの製品を選ぶことも、万が一の際の安心に繋がります。

【最重要】浸水発生!絶対にやってはいけないこと

万が一、ご自宅の太陽光発電システムが水に浸かった、またはその可能性がある場合、感電による死亡事故や火災を防ぐことが最優先です。パニック状態でも思い出せるよう、以下の行動は絶対に避けてください。

むやみに近づかない、触らない

浸水した水や、濡れたパネル、パワーコンディショナ、配線には絶対に触れないでください。太陽光パネルは、光が当たっている限り発電を続けており、水を通して周囲が感電する危険な状態になっている可能性があります。

自己判断でブレーカーを操作しない

「電気を止めよう」と、ご自身でブレーカーや分電盤を操作するのも危険です。分電盤自体が浸水している場合、操作しようとした瞬間に感電する恐ろしく危険な状態も考えられます。安全な場所に避難した上で、電力会社や専門業者へ連絡し、指示を仰いでください。

自分で復旧作業をしようとしない

水が引いて見た目が乾いているように見えても、機器の内部に水分や泥が残り、ショートする可能性があります。復旧作業は必ず専門家の点検を経た上で、安全が確認されてから行ってください。

経済産業省やJPEA(太陽光発電協会)も、浸水した太陽光発電設備にはむやみに近づかず、専門業者に点検を依頼するよう強く呼びかけています。

浸水時にすべきこと:安全確保と応急処置

安全が確保された場所から、落ち着いて以下の行動をとりましょう。

安全確保と避難

何よりもまず、ご自身の安全を確保し、自治体の指示に従って避難してください。太陽光発電システムのことは、安全が確保されてから考えます。

専門業者への連絡

安全な場所に避難した後、太陽光発電システムを設置した販売店や施工業者、またはお近くの保守管理業者に連絡し、浸水した旨を伝えておきましょう。すぐに駆けつけられなくても、今後の対応について指示を仰ぐことができます。

被害状況の写真撮影と記録

可能であれば、安全な場所から浸水している状況や、水が引いた後の被害状況を写真に撮っておきましょう。どのくらいの高さまで水が来たのかが分かる写真や、機器の損傷箇所の写真は、後の保険申請や復旧作業の際に非常に重要な資料となります。

浸水後の点検と復旧:専門家による手順と注意点

水が引いた後、システムを復旧させるためには、専門家による正確な点検と診断が不可欠です。

専門業者による点検の詳細

専門業者は、専用の機材を用いてシステムの健康状態を詳細に診断します。屋根の上に設置された太陽光パネル自体は無事でも、地上や壁の低い位置に設置された機器が被害を受けているケースがほとんどです。

  • 外観の確認: パネル、架台、パワーコンディショナ、接続箱などに、破損や変形、泥の付着がないかなどをチェックします。
  • 電気系統の点検: 絶縁抵抗測定器などを使用して、電気系統の絶縁抵抗を測定し、漏電の有無を確認します。 また、パワーコンディショナの動作確認や、各部の電圧・電流測定なども行います。
  • 特に注意すべき機器: パワーコンディショナや接続箱は内部が精密な電子回路のため、一度浸水すると修理ではなく交換となることが大半です。特に沿岸部では、塩分を含んだ水による腐食が急速に進むため、念入りな点検が必要です。

部品の交換と修理

点検の結果、部品の交換や修理が必要になる場合があります。安全性を最優先に考え、専門業者の診断と提案に従いましょう。交換が必要になる主な部品は、パワーコンディショナ、接続箱、各種ケーブルなどです。

復旧費用の目安と保険の活用

復旧にかかる費用は、被害の程度によって大きく変動します。

  • 復旧費用の目安: 軽度の浸水で点検のみで済む場合は数万円程度ですが、パワーコンディショナ(PCS)の交換が必要な場合は1台あたり20万円~50万円、システムの広範囲な修理や交換が必要な場合は数百万円以上かかることもあります。
  • 保険の活用: 水害による被害は、ご加入の保険でカバーされる可能性があります。屋根設置の場合は火災保険に付帯する水災補償が、野立て(地上設置)や産業用(低圧・高圧)の場合は動産総合保険や専用の事業者向け保険などに付帯する水災補償が適用されることがあります。保険会社に連絡し、保険金の請求手続きを行いましょう。専門業者が作成した点検報告書や見積書、被害状況の写真が手続きに必要となります。

水害リスクを前提とした長期的な維持管理計画

太陽光発電システムを長く安全に利用するためには、日々のメンテナンスが不可欠です。特に、水害リスクのある地域では、それを前提とした維持管理が重要になります。

定期的な点検の重要性

システムの性能を維持し、水害などのリスクから守るために、定期的な点検は非常に重要です。専門業者による点検と、所有者自身による日常的なチェックを組み合わせましょう。

  • 専門業者による点検: 太陽光発電協会(JPEA)のガイドラインでは、専門家による定期的な点検を4年に1回以上実施することが推奨されています。
  • 所有者による日常点検: 月に1回程度、安全な場所からパネルやパワコンの外観に異常がないか、発電量が極端に落ちていないかなどを確認する習慣をつけましょう。

水害に備えたメンテナンスの確認ポイント

定期点検の際には、通常の項目に加え、以下の点を意識して確認することが有効です。

  • 架台・基礎の確認: 地上設置の場合、架台の基礎部分にぐらつきや腐食、ひび割れがないかを確認します。
  • 防水処理の確認: 機器の配線引込口などに施されている防水処理(コーキングなど)に、ひび割れや剥がれがないかを確認します。
  • 周辺環境の確認: 排水溝や側溝に落ち葉や泥が詰まっていないかなど、敷地の排水性を良好に保つための確認も重要です。

災害時の情報収集と連絡体制

万が一に備え、以下の準備をしておきましょう。

  • 連絡先の確認: 太陽光発電の販売店や保守管理業者、電力会社、保険会社など、緊急時の連絡先を一覧にして、すぐにアクセスできる場所に保管しておきましょう。
  • 情報収集手段の確保: 地域の気象情報や、自治体からの避難情報などを入手するための手段(防災アプリ、ラジオなど)を確保しておきましょう。

まとめ:水害から太陽光発電を守り、安全に利用するために

この記事では、水害から太陽光発電システムを守り、安心して使い続けるための対策について、事前・発生時・事後のフェーズに分けて解説しました。

事前の備えとして、ハザードマップの確認や、浸水リスクを考慮した機器の設置、そして保険への加入が極めて重要です。そして、万が一浸水してしまった場合は、ご自身の安全を最優先に考え、決してむやみに近づかず、専門家による安全確認と点検を徹底してください。

定期的なメンテナンスを怠らず、災害時の情報収集と連絡体制を整えておくことが、あなたの大切な太陽光発電システムを長く安全に利用するための鍵となります。

もし、九州圏内で太陽光発電の水害対策や、万が一の際の点検・修理についてご不安な点がございましたら、いつでも私たち宮崎電力にご相談ください。お客様が安心して日常を取り戻せるよう、迅速かつ丁寧に対応いたします。

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