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オムロン製PCSからAFORE製PCSへリパワリング|遠隔監視・幹線・ブレーカーも更新した施工事例【宮崎県都城市】
宮崎県都城市の低圧太陽光発電所で、パワーコンディショナ(パワコン・PCS)の保証期間終了をきっかけに、リパワリング工事を実施しました。
今回の発電所では、既設のオムロン製PCS9台をAFORE製PCS9台へ更新しました。
PCSを交換するだけではなく、幹線ケーブル、ブレーカー、アースなどの既設設備も確認し、これまでオンライン化されていなかった遠隔監視設備についても、リパワリングとあわせて更新しています。
故障してから交換するのではなく、設置から約10年が経過し、保証終了後の運用を考えて計画的に設備更新を行った事例です。
今回の太陽光発電所について
| 地域 | 宮崎県都城市 |
|---|---|
| 区分 | 低圧太陽光発電所 |
| 設備容量 | 47.3kW |
| 売電単価 | 36円/kWh |
| 制度 | FIT |
| 既設PCS | オムロン製 9台 |
| 更新後PCS | AFORE製 9台 |
PCSの保証終了をきっかけにリパワリングを検討
今回のお客様からは、設置から約10年が経過し、PCSの保証期間が終了していくことから、今後の設備更新についてご相談をいただきました。
既設設備には、オムロン製「KP55M2-J4」が7台、「KP44M2-J4」が2台、合計9台設置されていました。
ご相談時点では、PCSが複数台停止しているような大きな故障は発生していませんでした。
しかし、保証終了後にPCSが故障した場合は、修理費用や機器手配中の発電停止なども考える必要があります。
そこで今回は、故障してから対応するのではなく、今後の運用を見据えて計画的にリパワリングを進めることになりました。
雨天時に電磁開閉器が落ちる症状も確認
発電所では、雨の日になると電磁開閉器が落ちる症状も発生していました。
リパワリング前の現地確認では、PCS本体だけではなく、次の設備について確認しました。
- ブレーカー
- 配線
- ストリング構成
- 絶縁状態
- ケーブル
- 監視設備
確認の中では、分電盤内の一部配線に被覆状態の問題が確認されたため、今回の工事で分電盤内の配線をやり替えました。
PCSを新しい機種へ交換する場合でも、既設のケーブルやブレーカーなどをそのまま使用できるとは限りません。
そのため、宮崎電力ではPCSだけを見るのではなく、新しい設備構成で問題なく運用できるか、周辺設備も含めて確認しています。
複数のPCS構成をシミュレーションして比較
宮崎電力では、PCS交換やリパワリングをご提案する際に、発電量シミュレーションを作成しています。
シミュレーションでは、設備の経年劣化、出力制御、売電単価、残FIT期間も踏まえ、更新後に見込まれる売電収入を算出しました。
それぞれの構成によるデータをお客様へ提示し、内容をご確認いただいたうえで更新方法を決定しています。
複数の構成を比較した結果、既設パネルやストリング構成との適合性、必要な改修内容、更新費用などを総合的に検討し、今回はAFORE製PCS9台への更新をご提案しました。
オムロン製PCS9台からAFORE製PCS9台へ更新
今回のリパワリングでは、既設のオムロン製PCS9台を撤去し、AFORE製PCS9台へ更新しました。
| 項目 | 更新前 | 更新後 |
|---|---|---|
| PCSメーカー | オムロン | AFORE |
| PCS台数 | 9台 | 9台 |
| 監視設備 | オンライン監視未対応 | AFORE監視設備を導入 |
PCSのメーカーや台数を変更する場合は、PCS本体だけではなく、既設の配線やブレーカーなどとの適合確認も必要です。
PCS交換とあわせて幹線・ブレーカー・アースも見直し
今回の工事では、次の内容を実施しました。
- 既設オムロン製PCS9台の撤去
- AFORE製PCS9台の設置
- 幹線ケーブルの交換
- 分電盤内の配線やり替え
- 一部の30Aブレーカーを40Aブレーカーへ交換
- アース線の設置工事
- AFORE遠隔監視設備の導入・設定
- 電力会社への申請
- 試運転・動作確認
現地での工事期間は約5営業日でした。
リパワリングでは、PCSだけを交換すれば完了するとは限りません。
新しいPCSの仕様や既設設備の状態によっては、幹線、ブレーカー、アース、配線などの改修が必要になります。
リパワリングとあわせて遠隔監視をオンライン化
今回の発電所では、リパワリング前はオンラインでPCSの運転状態を確認できる監視環境が整っていませんでした。
そこで、PCS更新とあわせてAFOREの監視設備を導入し、遠隔から設備状態を確認できるようにしました。
PCSが複数台ある発電所では、1台だけ停止しても、ほかのPCSが発電を続けるため、異常に気付きにくい場合があります。
遠隔監視を導入することで、PCSの運転状況を確認しやすくなり、異常の早期発見にもつながります。
更新後の運転状況を確認し、既設設備の構成も見直し
リパワリング後も運転状況を確認し、雨天時に発生していた電磁開閉器の動作について、設備構成や配線状況を改めて調査しました。
調査結果をもとに、必要な保護機能と安全性が確保されていることを確認したうえで、お客様へ対応内容をご説明し、既設設備の構成を見直しました。
設備更新では、工事を行って終わりではなく、更新後の運転状況を確認しながら、既設設備を含めて必要な調整や改善を行うことも重要です。
施工後はAFORE製PCS9台の正常運転を確認
施工完了後は試運転を行い、AFORE製PCS9台すべてが正常に運転していることを確認しました。
遠隔監視設備についても設定を行い、オンラインで設備状態を確認できる環境を整えています。
今回の工事では、保証終了を迎えるPCSを計画的に更新し、監視設備、幹線、ブレーカー、アースなども含めて、今後の運用環境を整えることができました。
今回のポイント|保証終了後を見据えて計画的に設備更新
今回のポイントは、PCSが完全に故障してから交換したのではなく、保証期間の終了と設備年数をきっかけに、今後の運用を考えてリパワリングを実施したことです。
保証が終了したPCSを使用し続けること自体が問題というわけではありません。
ただし、設置から年数が経過した設備では、故障時の修理方法、部品供給、交換機器の選定、申請などに時間がかかる可能性があります。
PCSが停止してから初めて検討を始めると、その期間の売電損失が大きくなる場合もあります。
そのため、保証終了前後は、今すぐ交換するかどうかにかかわらず、一度今後の設備更新について検討しておくことが重要です。
保証終了が近いPCSのリパワリングをご検討の方へ
「設置から10年前後が経過した」「PCSの保証が終了する」「故障する前に今後の更新方法を決めておきたい」という場合は、現在の設備状態を確認したうえで、修理の継続、故障機器のみの交換、PCS全台の交換、周辺設備を含むリパワリングなどを比較できます。
宮崎電力では、複数のPCSメーカーや台数構成を検討し、発電量・売電シミュレーションを作成したうえで、お客様に更新方法を選んでいただいています。
また、PCSだけではなく、ケーブル、ブレーカー、アース、遠隔監視設備なども確認し、必要な設備改修まで一括して対応しています。
